2泊以上する遠征にはキャリーケースを連れていく。長年使っていたキャリーケースの年季がえらいこっちゃになってきて、そろそろ買い換えたいなぁと思っていた。でも別に今のやつも使えないわけじゃないし、愛着もあるし、使い勝手も良いし、なんかいろいろ考えたり調べたりするのめんどくさいし…とずるずると放置すること早数年。ついに出会ってしまった。
セールに。
スーツケースメーカーaceの店舗にて。よく見ればあのキャリーにも、このキャリーにも赤札がかかり、定価に二重線がかかっていた。まじか。そりゃそうか。キャリーケースにもセールが適用されるということが頭からすっぽり抜けていた。本来は4万円を超えるキャリーが、半額で変えてしまう。これ、かなりチャンスなんじゃないか?背中越しのチャンスいまここに現る????
で、わたしは猛烈に悩み始めた。出会ったのが、これだ!!!と思える愛機なら話は早かったんだけど、そういうわけではない。なんていうか、理想とするキャリーケース像が描ききれていなかった。一見同じに見えるキャリーにも様々な個性(しかも、はっきりと知覚はできないが、確実に使用感に影響を与えそうな個性)があった。
いちど売り場を離れ、ショッピングモールをぐるぐるし、フードコートで休みながらもキャリーケースについてググって考えた。
キャリーケースに限った話ではないが、ものを買うときは基本的にパラメーターをあーだこーだいじって最適な組み合わせを導かなくてはいけない。大きさと、形と、重さと、もちろん値段と。
まずは自分の理想を想像する。今使っているキャリーケースに不満はないので、今できることができなくならないことが大切だと思った。
つまり、
- 機内持ち込み可能サイズ
- そんなに重くない(3キロくらい?)
- できれば小型ロッカーにいれたい(横幅35cm以下)
- 片面オープンの方が便利かも
みたいなところである。ソフトタイプの方が扱いが楽だと思うが、市場が圧倒的にハード優勢なので、ソフトタイプは選択肢が少ない。ハードタイプにすると片面オープンは難しいかもなーということをぼんやりと思う。
名もなきボロボロのキャリーケース。
錦戸担、もしくは丸山担かのようなオレンジがかったイエロー。ソフトタイプなので軽いし、小回りがきく。小型ロッカーにもはいる優れものだが、角が削れてきているのでもう限界である。
売り場に戻り、まず目についたのはこちら。オンラインストアでは30%オフだが、店舗では40%オフだった。
シンプルでベーシックなデザイン。国産とのことで、ABS混合樹脂が含まれており丈夫らしい。サイレントキャスターがついているのもポイント高い。申し分ないスペックだったが、青色の在庫が切れていたため泣く泣く諦めた。
そう、どうしても、どうしても、自担色のキャリーケースを持ちたかったのです。。。自分でも本当にバカだと思ったんだけれど、「青色であること」が捨てられなかった。今のキャリーケースには実装されていない唯一の要素。色キチヲタクへの憧れが捨てられないでいるので、できれば身の回りのものを青で固めたいと思ってしまう。本当にそれ以外にはなんの不満もなかったし、白もオレンジもかわいかったんだよ。でも、とにかく青じゃなきゃダメだった。これはもう仕方がない。気に入らないデザインのものを愛することはできないので。。。
自分の中の青へのこだわりを再認識したところで次の候補がこちら。
グレーがかったマットな水色がキュート!外寸が35cm以下なのでうまくいけば駅のロッカーにもはいる。重さも3キロ以下。サイレントキャスターがなかったり、中国産になったり(強度が劣る)、先ほどのものに比べると引けをとる分価格もお安い。これも店舗では40%オフだった。
他に見ない色でかわいいし、ちょうどいいじゃんって思ったんだけど、持ち手が透明かつ起こすタイプに引っかかってしまった。直感的に「割れそう」と思ってしまったのだ。使っているうちにヒビが入ってきたり透明部分がくすんできたりしそうだな…と思うと踏ん切りつかず。決断ができなかった。
www.ace-dot.com
その次に見たのがこれ。ポケット付き。片面オープンが叶えられそうな代物。荷物を取り出す時にフルオープンにしなくてもいいのでは?それってとても便利なのでは?という期待があった。気づけばセール品以外も見始めていますね。。。
で、ポケット付き、使い方によっては便利そうなんだけど、中の機構が想像以上にややこしかった。あんまりスムーズじゃない。ポケットと本体部分の境目がめくれるために気持ち布が多めだし、マチも挟み込みそうだし、開いたところがふたっぽくなっているのも扱いづらそうだった。
ここまで、3つみた時点でかなり疲れている。スーツケース、一見どれも同じように見えてそれぞれ微妙に違う。加えて自分の判断基準の妥当性もだんだんわからなくなってくる。却下したけど、却下してよかったのか?ていうか青にこだわってる理由ってなんだっけ。担当カラーだから?って?どういう意味だ??みたいなことをぐるぐる考えているうちに、面倒臭くなってきて、そんなことより13月探す旅に出た方がいいのでは???(お手軽トンチキ)と投げ出しそうにもなった。
双眼鏡も各パラメーターをあぁでもないこうでもないと動かす作業であったが、条件の優位性がわかりやすかった。何を我慢したら何が得られるかがはっきりしていた。スーツケースはそういうわけにはいかない。デザイン、雰囲気といった数値化しにくいものも要件にはいってくるため、自分の選択に自信がなくなってくる。
で、最後にみたのがこれ。
結論から言うと、これ買いました。
主張しすぎない青がかわいかったし、正方形がおしゃれな気がした。高さが45cmあるのでうちわもちゃんとはいる。(うちわの高さは42cm!)38リットルと容量は一番だし、重量3キロは条件内。厚さがあるので足元におくとき邪魔だけれど、会場にキャリーを持ち込むことはほぼないので許容とした。横幅は40cmなので駅の小型ロッカーに収納することは諦めた。35cmでも収納できるかは五分五分かなーと思ったので、そもそも小型ロッカーには収納しないものとして扱うことにした。
そして、なによりも、50%オフだったんですよね。つまり、元値がいちばん高い。ということは、きっと何かいいことがあるはず。安易。
こうして無事あらたな相棒をゲットすることができた。買ってしばらくは、これでよかったのか?そもそも一番最初に見たやつの青があればすべて解決したのでは?それもこれも青にこだわった私が悪いのでは???と思っていたが、見れば見るほど上品なメタル感ときゅっとした形が可愛くて、いまはとても満足している。店員さんも「いい買い物だと思います」と言ってくれたし、キャスターの動きも滑らかだし、ありそうでなさそうな感じだし、可愛いんじゃないの、これ。クローゼットから出して転がしてはニヤニヤしてしまう。
始動するのはヤスくん舞台のための東京遠征の予定。使い倒せる日を今から楽しみにしている。
過去に買ったものたち。
・プロジェクター
・双眼鏡