バーチャルジャニーズ所感

バーチャルジャニーズが始まりました。

 

バーチャルジャニーズやります!ってお知らせがあったとき、見事に賛否両論だったと思います。生身が出てなんぼだろって意見もあったし、そんなことよりJr.を普通にCDデビューさせてほしいっていう声もあったし、いまさらVtuberってwっていう反応もありました。私は全部にわかる〜〜〜〜と思いながらも、まぁあんまり興味はないなというのが正直なところでした。動いている2次元に食指が動かないんです。それよりも、オタクは新しいものに対しての第一反応は「拒否」なんだなぁってことが気になってました。し、その反応もわかるよ…なんて思ってました。新しい動きによって自分たちが描いていた未来が狂ったり、楽しい現実が壊されたりするの、いやだもんね。そもそも事務所をあんまり信用していないっていうのもありますが。あと、こちらの改善要求見えてる?という不満もある。そっちじゃなくてこっちに力を注いでよ、っていうことです。Jr.に比べたら色々なものが整備され恵まれている関ジャニ∞を追いかけていても、もっとこうなったらいいのになぁって思うことはあります。マルチアングルがアイシャドウパレットでありませんように、と毎回思うわけです。贅沢でしょ。

 

そうこうしてたら昨日バーチャルジャニーズの中の人が発表されました。なにわ男子の丈一郎くんと大橋くんです。関ジュが抜擢されたのは驚いた。関ジュってジャニーズのメインストリームからは外れていて、こういうチャレンジングなものの選抜対象ではないと思っていました。良くも悪くも関ジュ村で成立している感じで、そこから出てくるのはデビューのときだけ、みたいなイメージをもっていました。勝手に。ごめんなさい。だからこそ、二人だと聞いたときはびっくりしたし、俄然興味がわきました。ちなみに丈一郎くん、大橋くんはどちらも顔は認識できているな、っていうくらいで、キャラや関係性は知りません。

 

丈一郎くんと大橋くんがバーチャルジャニーズをやると伝えられたその日の晩に配信がスタートしました。異様なスピード感でした。え?今日やんの!?って思いながら21:30にSHOWROOMにアクセスしました。とはいえまだまだ半信半疑、高みの見物です。

 

で、おっかなびっくりのバーチャルジャニーズ、蓋をあけたらめっちゃおもしろかった!!!!!!!

 

まず、二人はかわいかった。

バーチャルジャニーズ、すなわちVtuberって本人の動きがキャラとして表現されるんですよね。苺屋星空(いちごやかなた)くんが手を振っているのは、裏の大橋くんが手を振っているということ。それが透けて見えるんです。例えば、本人たちのブログ(文字列)を本人たちの声を脳内再生するのは余裕。いわんや、仕草+声から生身の本人を想像するなんて、赤子の手をひねるより簡単でした。いちど本人が透けて見える、つまり、飛鳥くんや星空くんに人格を見出すことができると、ちょっとした仕草もかわいくてしかたがない。

とはいえ現実的に見えているのはアニメキャラで、それぞれ設定があります。その設定が妙におもしろかった。星空くんは切り干し大根が好きで、毎日切り干し大根を作ってタッパーにつめているらしい。毎日切り干し大根つくることなんてある?なんだその設定!ってゲラゲラ笑いました。SHOWROOMに振ってくるプリンを払いのける図もシュールで(見ている人がプリンを投げられるらしい)、2次元だからこそのおかしさがありました。もとを知っている3次元のひとが演じる2次元、ちょっとした違和感というかひっかかりがとにかく面白い。トンチキを見たときと同じ部分の脳が刺激されるのを感じました。なんかよくわかんないんだけどサイコーじゃん!ってやつです。脳が溶けていって妙にハイになるアレです。それでいて、2次元のキャラから本人が漏れ出ているときはかわいい。中の人も必然的に好きになっちゃう、って思いました。関ジュだから関西弁なのもかわいい。図らずもイケメン関西弁キャラなのはフェチをくすぐります。

投稿されたツイートやコメントに対して反応があるライブ感も新鮮でした。そのくせ見た目がバーチャルなので生々しさがなく、程よい距離が保たれているのも良い。接触に慣れていないジャニヲタ的には、ステージと客席の距離は保っていたいし下界に降りてきてほしくないんだけど、ちょっと絡んだりはしてみたい。バーチャルジャニーズは次元の違いが距離感を担保することに成功していました。課金ができないのも良心的だと思います。戦争がおこっちゃう。ジャニーズらしさ、ジャニーズイズムを壊すことなくうまく迎合したなぁと感心しました。タレント的にも普段こんなに応援がリアルタイムで感じられることってあまりないだろうから嬉しいんじゃないのかな。どうかな。

 

総じて、バーチャルジャニーズ、成功だったのではないのでしょうか。最初は忌避感を示していたオタクたちも、配信が終わった頃には「おもしろいね!」って言い合っていました。うちらほんとチョロいよねっていう声もたくさん見ました。ま、楽しかったらなんでもいいよね!ジャニーズに求めるのはエンタメです。バーチャルジャニーズ今までとは違う形ではあるものの、十分刺激的でアッパーで、よかったと思います。わけのわからないものに頭殴られるのが好きだからジャニヲタやってるみたいなところ、あるし。

毎日配信するということで、いつまでこの盛り上がりがあるかわかりませんが、気づいたらSHOWROOMの扉をひらいてしまいそうです。ジャニーズ的に面白い試みなので、記念に経緯と感想をのこしておきました。今後もどうなるか、期待です。