安田章大の覚悟を見て来た

TVガイドパーソンのキャプションの「安田章大の覚悟」が気に入りすぎて、ことあるごとに口にしていますが、要は俺節を見に行った、という話です。

ネタバレには一切の配慮なしなので、これから見に行く方、ネタバレしたくないよって方は、回れ右でお願いします。ただ、ご自身の初回を終えたらぜひ語り合いたいです。そう、安田章大についてとことん語り合いたくなる舞台だったんだよな。

 

 

 

というのも、コージがとてもとても「安田章大」に似ていたのです。

 

中途半端に優しくて、みんなに愛されて、ウブだけど頑固で、熱くて、言葉にするのが下手で、だから歌を歌う。

 

ほら、とても安田章大!!!

 

なんてヤスくんにぴったりな役なんだろうと深く感心してしまいました。

そもそも俺節は歌がテーマです。コージを演じるうえで最低限必要なのは歌唱力です。ボーカルに説得力がないと、世界が狂ってしまう。でもヤスくんは軽々とそのハードル越えていきました。何も心配はしていなかったけれど、予想以上に良かったです。チープな表現ですが、あんなに魂込めた歌を聞けるとは正直思っていなかったです。

 

「ボーカルに説得力がないと成り立たない」という点で、私は味園ユニバースを思い出していました。そして、魂込めた歌はすばるさんも歌えるけれど、すばるさんの歌はこの役とはちょっと違うな、とも思っていました。味園ユニバースのポチ男は「圧倒的な歌」を歌う人でした。コージも圧倒的なんだけれど、恥ずかしがって歌えなかったり、うまくいかなかったり。そういった機微を表現するのに、ヤスくんの歌はちょうどよかった。振り切った強さではないところがちょうどよかった。

どちらがいいとか優れているとかそういう話ではなく、「自分や周りを背負いきれなかった人」であるコージの歌と、ヤスくんの歌は、存在のサイズ感がとても合っていたように感じました。味園ユニバース渋谷すばるにしかできなかったように、俺節安田章大しかできないと思いました。

 

ここまででわかるように、とにかく私はコージとヤスくんをダブらせていました。コージと自身の共通点を最大限に引き出し表現した安田章大の技術のせいなのかもしれません。

 

物語を通じて伝えられるメッセージに「自分を生きる」「自分の歌をうたう」「自分のためにうたう」ということがあります。

ヤスくんはどういう気持ちでこのメッセージをうけとっていたのでしょうか。

ヤスくんは最近のインタビューでも「自己表現ではなくて関ジャニ∞としての音楽」を奏でることに強いこだわりを持っている様子が伺えます。自分のやりたいことではなく、関ジャニ∞として必要なことをすればいいと語っています。逆に言えば自分のやりたいことを100%表現するのは苦手なのかもしれません。実際ヤスくんはインタビューでコージのことを「わがまま」と描写しています。

それでも稽古や本番でなんども「自分の歌をうたうこと」について語られ、いったいどう感じたのか。ウブで頑固なヤスくんなので、単に「そういう生き方もあるな」としか思わなかったかもしれません。でも、もしかしたら、なにか意識に変化があったりするかもしれない。いつかこの舞台で得たものによって「安田章大安田章大のためにつくった歌」が聞けたりするかもしれない。単なるファンのエゴです。そうじゃなくても、自分と違う考えを毎日毎日聞くということが、せめて苦しみでなければいいなと思います。ちょっと重く考えすぎでしょうか。

 

そんなヤスくんだからこそ、この舞台の着地が「俺が俺と言う時は 俺とお前で俺だから」でよかったな、と思いました。これも都合の良い解釈ですが、俺=安田章大の周りには、お前=メンバーがいる。一人で全てを背負う必要がないことをきちんと示してくれて本当によかったです。*1

 

散々書いているように、コージがとてもヤスくんにぴったりに思えました。だから舞台の内容と安田章大の生きる世界を勝手にクロスオーバーさせてしまいました。邪道な見方で申し訳ない。でも、決してコージが安田章大に見えたわけではないのです。コージは出てきた時からコージだったし、表情も仕草もコージでした。

だからこそ、カーテンコールで安田章大に戻った瞬間に、彼が座長としてこの舞台を務め上げたことに改めて尊敬と感動を覚えました。

 

安田章大、素晴らしかったです、これからも、もっともっといろんなことに挑戦してほしい。安田章大ならもっといろんなことができるはずです。人知れず磨いてきた武器でたくさん勝ってほしい。この舞台がそのきっかけになればいいな、と思います。*2

*1:コージが「自分を背負うのさえ苦しい」と言ったとき、本当につらかった。ヤスくんも余計なものを背負いすぎる方に思う。

*2:最後に、軽薄な感想も書いておく。ヤスくんのサイズ感がかわいかった!!!くるくるかわる表情がとてもかわいかった!!!頭をかく仕草もかわいかった!!!それだけでも見る価値ある。

「関ジャニ's エイターテインメント」にいってきました

行ったコンサートの感想はちょこちょこと書いているのですが、関ジャニ∞のコンサートの感想を書くのは2年ぶりですね。去年の冬ツアーもいろいろ思うことがあったんだと思うのですが、最後の最後でどう言葉にしていいのかわからず、結局諦めたのでした。今年は無事7人で完走できたし、本当に楽しいコンサートだったので、ちゃんとその気持ちを残しておこうと思います。

というものの、すでにいろいろ忘れかけているので(早い)、強く思ったことだけ。全部想像ですよ、あくまでも、念のため!

 

 

関ジャニ∞バンドの魅せ方の正解をみつけた

今回のツアーで一番すきだったのが、最後のバンド演奏3曲です。

まず、Tokyo holic。なんだかかっこいいセッション曲としてシングルの特典DVDにはいっていたものが、こんなにグッとくる歌詞を添えて披露されるとは思っていませんでした。Tokyo holic、つまり東京中毒というわけですけども、デビュー10周年もすぎ、東京に拠点をうつしてからもかなりの年月が経ち、それこそお茶の間にも顔や名前や存在が浸透してきている今歌われる「I don't like you TOKYO」。シャウトしながら歌う姿は、彼らが東京で(そして芸能界で)闘ってきたのであろう姿とシンクロします。とくに亮ちゃんの「そんな上から見んなや こっちも必死なんじゃ」は、器用にいろいろなことをこなし、一時期は2グループに所属してバンバン活動していた彼が、今までは言わなかった言えなかった言葉なのかと思うと、余計に胸がつまります。
そして2曲目の象。メンバーと公私ともに仲が良い高橋優さん提供曲で、2年前のアルバム関ジャニズムに収録されています。当時から「バンドでやればめっちゃかっこいいはず」「難しそうだから無理かもしれないけれどいつかはバンドでやってほしい」という声は聞かれていた曲が、満を辞してのバンドお披露目。鎖に繋がれているサーカスの象になぞらえて、本当はもっと遠くまで行ける、まだまだやれるということを歌っています。「10年後またここで会おうよ その時は今よりずっと笑っていよう」という歌詞を聞いて、この人たちはこうやって、永遠の危うさを知りながら10年を積み重ねていくことを繰り返してきたし、繰り返していくんだろうなと思うとまた胸がつまります。もうとにかく胸がつまるんです。
そして最後がNOROSHI。今出ている中で一番最近のシングルで、生田斗真主演映画『土竜の唄』の主題歌ですが、こちらはシンプルに演奏がかっこいい。入りのスラップベースからキーボード、ギターのつなぎがとても好きです。Tokyo holic、象という2曲が直前にあることで、闘って、さらに高みを目指してきた人たちが「狼煙 高々とぶちあげろ」と、己を鼓舞しすすんでいく姿をよりリアルに見せつけられます。余裕ではなく、必死で、それでも自分たちの本当の力を信じて、生き様を見せつけてくる姿に胸がつまります。

もうとにかくこの3曲は胸がつまるんです。エモい、最強にエモい関ジャニ∞。このエモさが関ジャニ∞の魅力だし、そういう演出や物語の紡ぎ方はとてもうまいのです。*1

コンサートの終盤にバンド曲をするのは今までもよくあったし、自身を連想させる曲やストレートで泣ける歌詞を歌うこともよくあったのですが、今回はそれがさらにパワーアップしてより高度なパフォーマンスに昇華されたな、という気がしました。単なる歌詞の内容だけでなく、もっともっと訴えてくるものになっていると思いました。選曲もそうだし、顔の表情もそうだし、演奏する立ち姿もそうです。そして、それらを可能にしたのが「音楽技術」なんだと思いました。関ジャムというレギュラー番組が始まり、毎週のように、一流の人たちとセッションするようになってもうすぐ2年がたちます。素人目ですが彼らの音楽技術は向上して、安定しています。だからこそ、より深い表現が可能になっているのでしょう。プラスアルファの部分をのせられるようになっている。そのプラスアルファがバンドを飛躍的に魅力的なものにしています。ある意味魅せ方の正解を掴んだともいえるのではないかな。関ジャニ∞ついにその域に達したか!と思うと感慨深い。
きっとこれからももっといろいろな表情や演奏をみせてくれるのでしょうが、この2年弱の進化がとてもいい形でみれたのが今回のバンド3曲でした。

 

カメラアピールを覚えた渋谷すばるは最強

終始ニコニコしていた渋谷すばるさん。
トロッコの上でふわふわと手をふるだけでなく、カメラにむかってピースしたり、笑いかけたり、見つめたり、ウィンクしたり。10年ほど前のすばるさんは自分のしたいこととアイドル業との折り合いの付け方がうまくいってなさそうで、コンサートも楽しいのか楽しくないのかわからなかったし、それでも歌わなくちゃ生きてけなそうだったし、「今回のすばるは機嫌がいいだろうか」というのを気にしながらコンサートに入ってたりしたので、もうね、それがね、いまや!楽しそう!すばるさんが楽しそう!!っていうだけじゃなくてなんか手とかふってくれる!!!!天変地異!!!!!っていう感じです、いやまじで。

とても共感したツイート。渋谷すばる、アイドルを楽しんでみよっかなって思っている、すごい。そして、アイドルを楽しみだした渋谷すばるはとびきりかわいくてとびきりかっこよかったのです。痩せた横山裕の美しさにハッとするように、カメラアピールをする渋谷すばるのかっこよさかわいさはこの世のものとは思えませんでした。
これはきっと語り継がれると思うのですが、NOROSHIの「あら 控えめなのねガールズ」の箇所、重たい前髪から覗く左目で、こちらを見下しながらウィンクをするすばるさん。名古屋公演で初めて見て、私は腰が砕けたし、同行者も腰が砕けていたと思うし、モニターをみていたファンはみんな腰が砕けていました。歓声ではなく悲鳴があがっていました。味をしめたのか、ウィンクは回を追うごとに増え、でもそれがどれも本当にかっこよくて色気があって、何回見ても声をだしてしまって、そのことでさらにカメラアピールが増え、この良い循環はなんなんだろう…とぼーっとする頭で考えてみても、よくわからず、でも最高だなと思っていました。
アイドルがカメラをみて、かっこいいことやかわいいことをして、ファンが歓声をあげて、それによってアイドルが気持ちよくなるっていう関係性はとても健全ですよね。年月を経て、その関係性が成立したのはとても良いことだし、とてもおもしろいことだとも思います。

関ジャニ∞の皆様は、良くも悪くも渋谷すばるにひっぱられるところがあるので、この調子が維持されるのならば、他の人のカメラアピールも増えてくるのでは?とも思っています。関ジャニ∞のカメラアピールって「しない」か「かわいこぶる」かのどちらかであることが多いので、「かっこつける」が導入されたら、とても嬉しいし、きっと幅も広がるはず。ただ、いかんせん天邪鬼な方なので、次回以降どうなるかは未定ですが。

 

セトリではない意外性の表現

今回のツアーですが、最初にセトリを見た時は正直ちょっとがっかりしたのを覚えています。行くはずだった初日に行けなかったのですが、初日のセトリを見て、行けなかったことによるダメージが少ないかも、と思いました。というのも、久しぶりのアルバムなしツアーで、昔の曲やカップリングが披露されるのではないかと勝手に大きな期待を抱いていたのです。*2以前のコンサートでJr.時代の渋谷すばるを代表するような「愛してる 愛してない」が歌われたときの記憶があって、もしかしたらあの時と同じような体験ができるのでは?と勝手に胸を膨らませていたのです。でもセトリを見た段階ではそういったトキメキはありませんでした。こんなになんでもできるフォーマットなのに何もしないのはなぜ?!という憤りだけありました。そんなツアーが、最後はとても楽しく終わったのはいったいなぜだったか?
それはセトリの質以上に、各曲の質が高くていろいろな表情を持っていたからだと私は思いました。
ライブの質をあげる要素の一つにセトリがあって、それは世界観を構成するものだと思っているのですが、関ジャニ∞はここがあまりうまくないです。いや、ばちーんとハマるものもあるのですが*3、ライブやイベントの回数の多さからか、ファンの近くに行きたいという気持ちからなのか、とにかく焼き直しが多い印象です。同じ曲、同じ趣旨の組み方、基本的な流れ、いまいち設定を活かしきれていないな…と思うこともざらです。*4
でもその代わり、一つの曲をいろいろな形でみせることはとてもうまい。今回もアコースティックコーナーではいろいろな年代のいろいろな種類の曲をそれぞれアレンジして切なくセクシーに歌っていました。私は、こんないい曲だったんだと、改めてI to Uを発見しました。2015年に発売した「言ったじゃないか」をスカアレンジした「言ったじゃないスカ」は曲調もあいまってとても楽しかったです。まさか浮世踊りリビトがお手振り曲として登場するとは思わなかったけれど、関ジャニ∞はそうやって違う角度から楽曲を切り取ることをよくおこなっているなと改めて思いました。それは彼らのできることの幅が広いから、とも言えるのではないでしょうか。
で、関ジャニ∞の考える「意外性」っていうのはセトリや選曲という外側の部分ではなくて、曲の表現やアレンジといった内側の部分に現れてくるのではないかな、と。きっと今後もサプライズ選曲や昔の曲をやる!ってことはあまりないかわりに、今まで知らなかった形で、曲のいろいろな表情をみせてくるのじゃないかなと思っています。その手法ある意味とてもコスパが良い。昔にとらわれ過ぎてこともなくて、あらゆる人が楽しめる方法なのかもしれないです。単純にいろいろな面が見られるというのは飽きさせない手段のひとつでもあるし、今回はそれが特にうまく生きていて、ダレることもなくテンポよくみられた印象でした。
ま、本人らの感覚とオタクの感覚がいまいちずれているだけかもしれないですけどね!認知度とか、時代感覚とか、時の流れとか!*5理解はしたけれど納得はしきっていない部分でもあります。せっかくの冬のカップリング曲はぜひ冬ツアーでやってくれ!

 

関ジャニ∞らしさ」とは

ここ何年か、関ジャニ∞はずっとこれを模索しているように思います。でもって帰ってくるところはいつも一緒で「全部」。

「全部」ってことは「なにもない」と言えてしまう可能性もあります。デビュー当時は東京(及び同世代のジャニーズ)に対するカウンターとしての存在だったのが、対抗する相手がいろいろな理由でいなくなったり形がかわったりして、でも嵐や先輩はぶつかっていくには大きさや距離が違い過ぎてたりして、自分たちを差別化するためのちょうどいい相手がいなくなってしまっているというのが個人的な印象でした。「大阪から出てきて、事務所から冷遇されてて」っていうおきまりのエピソードが嘘くさくなるくらいには関ジャニ∞は大きくなっている。当初とは違う立場でどう振る舞えばいいかがしっくりきていないように見えました。中堅としての自分たちのあり方を見つけられていないとも言えるかもしれません。だから毎年毎年「自分達らしさ」を探していて、で、結局「全部」という答えになってしまって、わかったようなわからないような、という時期が続いていたなぁと思います。
今回は変わらず「全部」なのですが、「全部」のレベルがあがっていて、結果としてかなりしっかりした「全部」になった、つまり、関ジャニ∞そのものがまたひとつ大きくなったな!と感じました。わかりやすい直線をのぼる道ではなく、すごろくのようにマス目をひとつひとつクリアしていく形ではなく、広く太くなっていくというやりかたの「大きくなり方」を提示してくれたのは、今後の活動に対する期待という点でもとても良かったです。
個人的嗜好からいえば、次はダンスの魅せ方・楽しみ方に気づいて、そこを強固なものにしてくれないかなーと思っているのですが、この度我らが安田章大さんがBlack of nightという見事なダンス曲を提供してくれたので、こちらも楽しみに待っていていいんじゃないの?という気もしています。


関ジャニ∞、まさに次のフェーズへの移行期で、ここ数年でどうなるかが決まるともいえるタイミングで、このコンサートをしてくれたのは本当によかったと思います。特別に新しいことをしなくても、これぞ関ジャニ∞というものがとてもいい形でアウトプットされたなーという感じ。派手さはないけれど、ここ数年のあれやこれやが綺麗に凝縮されて、まさに関ジャニ∞を体現するようなコンサートだったのではないでしょうか。数年揉み続けてきてよかったね。


思っていた以上に感想が長くなってしまったのですが、「楽しかった!終わるのが寂しい!!」と本当に素直に思えるコンサートだったなと思います。

 

とか言っていたら夏ツアーやるとかいいだしたので、えっ!ホンマ!?びっくり!!って感じなんですけど。
2017年いつもとは一味違う一年になりそうです。

とりあえずなぐりがきBEATのリリースが楽しみ!

*1:そして、たぶんそこが、ある種宗教的と言われる所以

*2:実際にどこかで言っていた気もする

*3:ぱっちとか十祭とか

*4:この辺りがうまいのがSMAP。いつかSMAPのようなコンサートを、と願わなくもない。あんな練って凝ってお金かけたコンサートはもうあまり見られないのかと思うと寂しい。ぜひあれにチャレンジするグループ出て来てほしい。ちなみに嵐、TOKIOらへんははいったことがないのでわからない

*5:オタク的には「最近」がメンバー的には「昔」だったり。オーラスでやったタコマイとか、ほんとついこの間やったばっかりだと思っていたのに、「懐かしいやろ〜〜」と言われて驚いた。懐かしいとは、Explosionとかサムライブルースとかを言うんだよ!

私もあの日札幌にいけませんでした

2016年12月10日関ジャニ∞コンサート 関ジャニ's エンターテインメントに参戦するため、新千歳空港に向かうはずだった私の飛行機は、ついに中部国際空港を飛び立つことはありませんでした。ある意味一生忘れられない思い出になりましたが、記憶はきっと薄れてしまうので、改めてここに記録しておきたいとおもいます。

 

前日18:00頃

なにげなくTwitterを見ていると、午前中の新千歳行きの便が欠航になっていることが目に入りました。同僚と「明日札幌いくんだけど飛行機飛ぶかわかんないんだよねー」とまだまだ余裕の発言です。 

 

当日朝8:00頃

前日終電がなくなるくらいまで飲んでいたこともあり、若干二日酔いで起床。そのままぼーっとした頭、すっぴんで中部国際空港、通称セントレアに向かいます。うちからセントレアまでは約1時間。眠くてあまり何も考えていなかった頃。

 

8:30頃

なんか雪がやばいらしいとTwitterがざわつき始めており、他の空港やフォロワーさんも出発が遅れたり到着が遅れたりしていました。マルちゃんがサタプラの中継をしているキャプ画が流れてきたのですが、見事な雪景色で、わたしいまからここに行くんだ…と思うとちょっと面食らったのを覚えています。

私が乗るのは8:30発のジェットスターGK181便。出発ロビーも8割くらいはエイターさんだったと思います。8:30になっても飛行機に搭乗することはできず、とにかく遅れますというアナウンスだけありました。

 

「すんなりとは行けないかもしれないが、まぁたぶんなんだかんだ行けるんだろうな。でももしかしたら行けないかもな。いやでもまぁ行けるんだろうな。でももしかしたら行けないかもな。」と(おそらくそこにいた多くの人が)思っていました。お姉さんがマイクをもった瞬間、ジャッジが下される瞬間の息を飲む感じ、体温がさがる感じ、いっきに心拍数があがる感じは既視感がありましたね。


そのときは改めて「遅れています」とのアナウンスだったため、その場の空気はまたゆるみました。 「全然大したことない重大発表」の方でした。

 

9:10


お姉さんが2回目マイクで発したのは「欠航」の二文字でした。
ざわつくエイター。もちろん私も。でもちょっと心のどこかでそうなると思っていたので、「まじか…」と受け止めるのもわりと早かったです。ここからどうしよう…と思いながらバスに乗せられロビーへ移動。
バスの中では「だから12月の北海道はダメなんだ…あと1ヶ月早くならないのか」という声が聞こえて、まじそれな!と思っておりました。


9:30頃

とりあえずロビーに降り立ち、カウンターで返金や振替の説明を受けます。振替は12日以降と言われたので迷わず返金を選択。その場での返金対応は無理なので、コールセンターへ連絡してくださいと電話番号を書いた紙をもらいました。なお本日はおそらく電話が混んでいるので、後日改めて電話してください、1年間有効です、とのこと。「現金での返金ではなくクーポンでの返金になります」と言われ「クーポン???」と思ったものの、それどころではなく適当に返事をしてカウンターを後にしました。ちなみに12/12現在まだ返金の電話しておらず、クーポンがなんなのかよくわかっていません。ジェットスターはチケットを買う際に1000円だか2000円だかを積んでおくと返金額が増えるみたいな制度があり、今回もそれを申し込んだはずなので、ある程度の額が返ってくるのだとは思いますが、クーポンってなんだろう。 

 

10:00頃


札幌在住のヅカヲタのアドバイス。ただこのタイミングでその判断をするのはかなりの決断力がいりました。東京いっても乗れるかわからないし飛べるかもわからないし間に合うかもわからないし…。前日陸路に切り替えたという人も見ましたが、機転をきかせた対応ができる人は本当にすごい…。
とりあえずJALのキャンセル待ちに申し込み。45,000円くらいだったと思います。申込み時点でクレカ決済され、乗らなかった(乗れなかった)場合はカウンターで返金手続き、とのこと。JALにしたのはTwitterで「ANAよりJALの方が雪に強い」ということを見たためですが、本数を考えたらANAの方がよかったのかもしれないです。というか両方とりあえず申し込んでおくというのでもよかったのかな。そうすると返金対応はどこでするの?となるのでやはりどちらかしか無理だったのかな。
この時点で11:30以降の便のキャンセル待ちにエントリーできました。時間的には11:30もしくは13:30に乗らないとコンサートには間に合わないかな、という感じ。キャンセル待ち10人目でした。ここの判断で明暗分かれそうな気もしますね。

キャンセル待ちエントリー後すぐ「1時間以上遅れる見込み」のアナウンスが。何時出発になるかわからない=何時にキャンセル待ちカウンターにいればいいのかわからない、そしてそのタイミングを逃すとのれなくなってしまう、ということで、とりあえず再び保安検査を通りキャンセル待ちカウンターの前で待機です。 

 

11:00頃

ANAが欠航になったり、JALが飛んだり(3時間遅れで)、Air Doが条件付きで飛んだり、あまり状況が読めない感じです。

旭川に飛んで、陸路で札幌に向かった方がいいという情報も掴んだのですが、セントレアから旭川に飛んでいる飛行機はありませんでした。(正確にはアサイチはあるっぽかった) 

 

12:00頃

キャンセル待ちの便の出発時間が14:35に決定。ただし遅れるかもしれない、とのこと。
この頃から疲労がたまりはじめます。すでに4時間空港にいるからね…。

 

 13:30頃

14:35に飛んだところで降りられる可能性は限りなく低い気がしてきています。と同時に、新千歳から札幌までの時間も考え始めたのがこの辺りです。MCくらいまでは諦めてもいいとすら思っていたのですが、もはやそれも間に合わないのではないかという気になっていました。というかあんなに雪が降っていたのに電車が動いているという方がすごいよ北海道…。


14:00頃

14:35にも飛ぶのは難しいとのアナウンスがはいり、あぁこれは無理なんだなぁとわかった瞬間がありました。保安検査所は係員さんに声をかけると出してもらえます。「次とおるときはもう一回検査になりますんで」と言われ、ていうかもう今日だけで2回も検査受けてるんだよなぁと遠い目。 

 

15:00頃

別で遊ぶ約束をしていた札幌在住の友人から「15:30のAir Doはまだあいているからとりあえずチケットとったよ!」とeチケットが送られてきました。まじか。
コンサートはおそらく間に合わないが、札幌に行くことはできるのか?と一筋の望みをかけてみるものの、 

15:30頃

見事に欠航になりました。 

 

16:30頃

今日という日は二度と忘れないなぁと思いながら帰宅。1時間で現実に。やっと「コンサートにはいれない」という実感がわいてきて悲しくなったりしました。正直ここまでは、「札幌にいくためにどうすればいいか」「札幌に行けるのか行けないのか」「というか札幌ハードモードすぎる」というように、コンサートに行くことよりも「札幌ドームに到達する」というミッション を達成することで頭がいっぱいでした。あと疲れがすごかったです。帰宅して初めてじわじわとコンサートにいけないという気持ちになり、特別に更新されたエイトレンジャーをみて、本格的にちょっと落ち込んだ、というのが感情の動きでした。 

 

感想と反省

冬の札幌はかなりリスキーだということを改めて実感しました。体感しないと本当にわからないよね!
できることならば前乗りで。土曜のコンサートの場合、寝るだけでもいいので金夜にはついておきたいところ。前乗りではなくても早め早めの行動が大切です。あと、次に行くならばなるべくLCCは避けるかな、とも思います。どこの航空会社ならば飛ぶのか飛ばないのかというのは全然わからず、運によるところがかなりあると思いますが、その後のフォローはやはりLCCよりも大手航空会社が手厚いです。当たり前ですが。LCC、安いのがかなり魅力ではあるのですが、結局土壇場になったら45000円の航空券を買おうとするんだし、それならば最初からある程度の金額を出しておくのが賢いよねってことに気づきました。その場にいた人たちもみんな言ってました。
あと他の方のブログで読んだのですが、往復で買っておくと、片道キャンセルになったときに往復分の金額が返ってくるというのも、ぜひ取り入れたいですね。行きのジェットスターは返金されるのですが(クーポンで)(?)、帰りのスカイマークは普通にキャンセルしたので1500円くらいしか返ってきませんでした。

その他、旭川は雪に強いとか函館に行く手もあるとか(ただし札幌まで3時間程度)、新千歳に飛ぶ以外の方法もなんとなく頭にいれておくと安心ですね。北海道までだけでなく、新千歳から札幌ドームもバス、電車、地下鉄といろいろな手段があるので、使いこなせると安心かと思います。まぁこれは札幌に限った話ではないですが。

 

無事札幌ドームにたどり着けた方も帰りが大変だったという声もたくさん聞きました。なんというか、本当にお疲れ様でしたと言って肩を叩き労い合いたいです。

まだまだ始まったばかりの関ジャニ'sエンターテインメント、今年も忘れられない冬になりそうです。