結婚式で使ったジャニーズの楽曲といろいろ
私事ですが、半年弱前に結婚式をあげました。
それはそれはジャニヲタが色濃くでた結婚式をあげました。記念にいつかそのことをブログに書こうと思っていたところ、こちらのアンケートが回って来ました。
アンケートを実施しております!
— にゃろめ (@NYARO______) 2017年7月4日
気軽に回答して頂けたらとても嬉しいです!よろしくお願いします!
自分の結婚式で使いたい(又は使いたかった)関ジャニ∞の楽曲 https://t.co/TurTWUSiTv
私もいちばんこだわったのはBGMだったのですが、選んでいるときは本当に楽しくて、悩ましくて、難しくて。せっかくなので私の結婚式セトリも晒そうかと思います。もし、なにかの参考になれば幸いです。
ちなみに、お色直しまではジャニーズは一切かけませんでした。
他にも好きな曲があって、どうしてもかけたい曲もあったからです。そのかわりに、お色直し以降はジャニーズしかかけないということで自分の気持ちに折り合いをつけました。
お色直し後入場
Clover / 関ジャニ∞
あの鐘の音で入場したかった!歌い出しとともにドアがばーんってやりたかった!イメージはダブルアンコの気球登場!詳しくは後述しますが、ペンライトを振ってもらったので、気分はジャニタレで入場しました。
ケーキ入刀
愛でした。/ 関ジャニ∞
ケーキカットの瞬間に「愛でした」という歌詞が流れたら素敵だな、って思っていたのですが、そのあとも曲を流し続ける必要があったので1番最初のサビから流しました。ケーキ切った瞬間に「君でした」なので意味がよくわからないけれど、静かなイントロからいっきに華やかになる曲の作りはとてもよかったと思っています。
歓談①
たいせつ / SMAP
明るくて口ずさめるので歓談のオープニングに。たいせつっていう気持ちは素直にいいですよね。もはや人類愛。
HONEY BEAT / V6
参列者にエイターは一人もいなかったくせにV担が3人もいたので、その子たちに向けてV6の曲をいれました*1。HONEY BEATめっちゃかわいいから好きなんだけど、長野くん結婚のときのベスアで流れたあとだったからな…どう受け取られたかな…。
ロイヤルミルクストーリー / 関ジャニ∞
エイト至上一番かわいい(と思ってる)の恋愛ソング。季節が合えばキミへのキャロルもかけたかったのですが、いかんせんめっちゃハッピーメリークリスマスだから諦めました。だんだん顔が似てくるところがかわいいです。
喜びの歌 / KAT-TUN
いえええええええええ!!!!!愛してる愛してるっていう連呼がストレートで胸にくるし大好きです。それ以外見つからないってどんだけ深い愛なの。深いけどめっちゃ軽く聞こえる。すき。
イッツマイソウル / 関ジャニ∞
うちの子のなさけなかっこいいところをご賞味くださいの一曲。とにかくなんかわからないけど、ツボにはいってグッときちゃってすきって、めっちゃよくないですか。基本的にデロデロに相手を愛してすきすきっていう曲が好みですね。しかしイツマイの主人公はもう少ししっかりすべき。
NOROSHI / 関ジャニ∞
ちょうど発売時期で、バンド演奏があまりにかっこよかったので、ひっそりとしのばせました。布教用の一曲。
フォトラウンド
各卓を回って写真をとるアレです。
自作お手振りメドレー(ズッコケ男道・急上Show!!・無責任ヒーロー) / 関ジャニ∞
フォトラウンドをお手振りコーナーだと勘違いしていたので、まず定番曲詰め合わせをかけました。全部の曲を1番とラスサビとアウトロに編集して繋げました。3曲の順番は一応エイタメに合わせたはず。編集の仕方までは合わせられず。ズッコケが会場内で一番反応がよかったですね。
Can do!Can go! / V6
ジャニヲタが結婚式やるならこれを流さないわけにはいかないよね…。思いついたとき、私天才だなって思いました。血が騒ぐ1曲。前述のV担だけざわついてました。
Joy!! / SMAP
みんなでJoyJoyしたかったので。ちょうど親族テーブルにさしかかったところだったので、母親(SMAP担)がよろこんでいたのが印象的。
10年後の今日の日も / 関ジャニ∞
関ジャニ∞の幸せソングといえばこれ。ていうか関ジャニ∞ストレートな恋愛ソング(幸せ)が少ないです。忘れてるだけの気もするが。
歓談②
このあとに両親への手紙があることを見越して、一気に雰囲気をつくりにかかりました。
リリック / TOKIO
だって超名曲だもん!!!亮ちゃんも好きっていってたところもポイントが高く、これは絶対流したかった曲。
愛のかたまり / KinKi Kids
だって超名曲だもん!!!2回目!!!逆に愛かたをかけない理由がわからない。愛かたがKinKiを歌った曲だったとしても。
Fine,Peace! / SMAP
「僕は僕の人生において おこってほしいことを すべておこさせてみせるのさ I will 自分の力で」っていう歌詞を聞くと泣きそうになります。SMAPが教えてくれたこと、胸に抱えながらしっかり生きていくからね…!とうっかりヘビーモードです。
ふりむくわけにはいかないぜ / 関ジャニ∞
仕事がつらかったとき「苦しむために生きないで あなた自身を愛してくれ」で号泣した思い出。仕事辞めることを決意した思い出。人生の応援ソングとしてど真ん中でうけとった一曲です。なんかこの辺はテーマが人生なので、思いがいちいち壮大。
両親への手紙
オリジナルスマイル (ピアノ演奏)/ SMAP
前述のとおり母親がSMAP担なので、これをチョイス。しんみりする場面で明るい曲をかけるのは中居メソッドです。世界中が幸せになれって、アイドルは本当に尊い存在。
両親への記念品贈呈
STAY / SMAP
こちらは母親リクエストでしたが、わたしも絶対かけたかったのでちょうどよかったです。エイトもSMAPも(他のジャニーズも?)永遠は歌ってくれないんですよね。5、60年それだけでいい、不確かな日々に潜んだ確かな今を永遠と呼べるまで繋いでいくしかないんですよね。ちなみに、記念品を渡したときの母親は「SMAPってなんで解散したんかな…」って言ってました。それな。
退場
なんねんたっても / KinKi Kids
初めて聞いたときから、めっちゃエンディングっぽい!!と思っていました。PVの影響もあるかもしれない。しかしまぁKinKiさんはまるで恋愛のようにKinKi Kidsを歌いますね。
おひらき
がむしゃら行進曲"関ジャニズム"Remix / 関ジャニ∞
最後の最後にRemixを流したくなるのは、DVDのエンドロールが染みついているからですね。がむしゃらは華があるのでとてもいいチョイスだったと自負しています。
送賓
最後だったので聞いてる人もいないだろうし、好き勝手に選曲しました。
なぐりがきBEAT / 関ジャニ∞
発売されてわりとすぐだったのでこちらも布教の思いをこめました。スカの雰囲気はとても式場にあっていたように思います。
ウィークエンダー / Hey!Say!JUMP
名曲名盤。式が土曜の夜だったのでちょうどよい。
Hey!みんな元気かい? / KinKi Kids
一般知名度がある曲も挟もうかと思いました。一般知名度を考えると、SMAP、KinKiはやはり強い。
華麗なる逆襲 / SMAP
ただのすきな曲です。あーかっこいい。
グッディ!! / V6
これもすき。若くてまだ華奢だった岡田くんのイメージ。
PRECIOUS ONE / KAT-TUN
仁のフェイクがとてもセクシー。きゅってなりますよね、きゅって。
Tokyoholic / 関ジャニ∞
最高にかっこいいし最高にエモい。御察しの通り、式がエイタメ直後だったため、その 思い出を引きずっています。
SHAKE / SMAP
老若男女わかるだろうという気持ちを込めて。たまにお客さんのことを考えだして、メジャーな曲を挟んでみたりしてます。定番のパリピソングですね。
カナシミブルー / KinKi Kids
と思ったらいきなりのカナシミブルー。好みです、好み。
GREATEST JOURNEY / KAT-TUN
ジャニーズのかわいい曲の王道だと思います。つい口ずさんでしまう曲。
愛なんだ / V6
愛ということばを散らしたかったのかもしれない。正直この辺はつめこめるだけつめこんでしまえーという気持ちだったので、好きな曲をざくざくといれています。
俺たちに明日はある / SMAP
好きな曲ざくざくの一環。
PARTY MANIACS / ジャニーズWEST
え、これめっちゃかっこいい、この曲ほしい!*2と思ったのがパリマニ。曲としての完成度が高すぎる。
ふわふわポムポム / 関ジャニ∞
これくらいになるとお客さんはほとんど帰っているし、流れないと思いますよって言われたので、いたずら心でしのばせてみたら、みんな帰ったあとの写真撮影時に式場に大音量で響き渡り、かなりシュールでした。鳴り響くだいすきウミウシ。
以上です。
当たり前だけれど好きな曲ばかりなので、もうわくわくがとまらないし、今でもこのプレイリストは繰り返し聞いています。グループが偏っているのは私の観察範囲によるものです。嵐が一曲もない。Love so sweetとか全然いれてもよかったんだけどな。
ジャニーズの曲はトンチキから王道バラードまでかなり幅広いので、その場の雰囲気によって選びたい放題だし、やはりエンタメ、ショーとしてよくできた曲も多いので、結婚式にはぴったりだなーと思います。
余談ですが、著作権の関係から、「CDの原盤を持ち込むこと」という縛りがありました。これが結構大変だったし、ベストアルバムのありがたさを知りました。SMAP 25 YEARS まじありがとう!!
以下、その他演出について。
ジャニヲタとしてやりたかったことと実際にやったことたちできなかったことたちです。
銀テ飛ばしたい
銀テばーんってなってわぁーってなってあわよくばそれにメッセージなんかが書いてあってみんなそれを拾って持って帰ってくれて…という妄想をふくらませたのですが、さすがにキャノン砲は用意できませんでした。かわりにテープが出るタイプの大きいクラッカーを数本用意し、写真撮影のタイミングでお客さんに鳴らしてもらいました。メッセージはかけなかったけど、色とりどりの銀テ(みたいなやつ)が舞う様はとても綺麗だったし、写真が鮮やかになってよかったと思います。「あれ銀テだった?」って聞いてくれたのは友人のLDHオタのみでしたが。
お手振りメドレーしたい
「お手振り」というものをやってみたかったんです。フォトラウンドはお手振りコーナーなんじゃないか?と気づきました。トロッコに乗ったりスタンドを見上げたりすることはできなかったけれど、ちゃんと曲を編集してメドレー形式にした上で式場をぐるぐるまわれたのは満足でした。
ペンライト振ってもらいたい
ジャニオタ大好きペンライトの海を再現したかったし、そこに飛び込むジャニタレの気持ちにもなってみたかった…!公式では認められていないポキっとおるタイプのペンライトを人数分用意し、お色直し中に配ってもらいました。お色直し入場でドアをあけたらみんなが一斉にペンライトを振っている、というのが理想。色は自担色の青です。実際は、まぁドームに比べたらペンライトの水たまりにもならないような景色でしたが、それでも幸福感がすごい。ペンライトにつつまれるってとってもいい気分だということがわかりました。私がいつも応援している彼らも、この景色をみて、幸福になってくれてたらいいな、と思います。
Tokyoholicみたいな映像流したい
白黒の映像に文字がばーんって出るやつ。説明が下手。NOROSHIの特典映像にはいっているsession movieみたいなやつを作りたかったんです。なぜならとってもかっこよかったから!!完コピではないものの似た雰囲気のものを作成。オープニングが「ARE YOU READY?」で始まれたのがとてもよかったです。
楽屋映像を流したい
まるでライブ途中の楽屋が生中継されているような映像を流すアレ。元気が出るLIVEで流れていたようなのが作りたくて、会場を探し、撮影しました。ぺらぺらのタオルのようなガウンを羽織り、拙い演技をしたのは一生の思い出です。クオリティは置いといて、ウケはよかったです。母親だけ「あれジャニーズでよくやるやつ?」って言ってました。鋭い。
関ジャニ∞布教したい
セトリでサブリミナルを狙ったのですが、もっと直接的に布教したいと思い、何人かの引き出物になぐりがきBEATのシングルを追加しました。聞いてくれるといいな。
自担色のドレスが着たい
せっかくなんだからメンバーカラーに身を包みたい!と思ったのですが、どうにもこうにも青色が似合わず断念しました。声楽科の音大生みたいにしかならなかったのが残念です。かわりに式場のテーマカラーは青にしてもらいました。黄色でアクセントをつけ、わたしが溺愛するヤンマーの世界を創作。かわいかったな。ヤンマーは色でもかわいい。
はい、これで、ほんとのほんとの以上です。
準備は大変だったけれど、自分がすきなものの魅力をどうやって伝えるかということを考えながらいろいろを組み立てるのはとても楽しかったです。オタクがいつもやってることです。
ちなみに参考にしたブログはこちら。この記事を読んでから、絶対こういうのがやりたい!!と心に決め粛々と準備をすすめておりました。
勝手にとても参考にしていたので、この場を借りてお礼をいいます。ありがとうございました。
安田章大の覚悟を見て来た
TVガイドパーソンのキャプションの「安田章大の覚悟」が気に入りすぎて、ことあるごとに口にしていますが、要は俺節を見に行った、という話です。
ネタバレには一切の配慮なしなので、これから見に行く方、ネタバレしたくないよって方は、回れ右でお願いします。ただ、ご自身の初回を終えたらぜひ語り合いたいです。そう、安田章大についてとことん語り合いたくなる舞台だったんだよな。
というのも、コージがとてもとても「安田章大」に似ていたのです。
中途半端に優しくて、みんなに愛されて、ウブだけど頑固で、熱くて、言葉にするのが下手で、だから歌を歌う。
ほら、とても安田章大!!!
なんてヤスくんにぴったりな役なんだろうと深く感心してしまいました。
そもそも俺節は歌がテーマです。コージを演じるうえで最低限必要なのは歌唱力です。ボーカルに説得力がないと、世界が狂ってしまう。でもヤスくんは軽々とそのハードル越えていきました。何も心配はしていなかったけれど、予想以上に良かったです。チープな表現ですが、あんなに魂込めた歌を聞けるとは正直思っていなかったです。
「ボーカルに説得力がないと成り立たない」という点で、私は味園ユニバースを思い出していました。そして、魂込めた歌はすばるさんも歌えるけれど、すばるさんの歌はこの役とはちょっと違うな、とも思っていました。味園ユニバースのポチ男は「圧倒的な歌」を歌う人でした。コージも圧倒的なんだけれど、恥ずかしがって歌えなかったり、うまくいかなかったり。そういった機微を表現するのに、ヤスくんの歌はちょうどよかった。振り切った強さではないところがちょうどよかった。
どちらがいいとか優れているとかそういう話ではなく、「自分や周りを背負いきれなかった人」であるコージの歌と、ヤスくんの歌は、存在のサイズ感がとても合っていたように感じました。味園ユニバースが渋谷すばるにしかできなかったように、俺節は安田章大しかできないと思いました。
ここまででわかるように、とにかく私はコージとヤスくんをダブらせていました。コージと自身の共通点を最大限に引き出し表現した安田章大の技術のせいなのかもしれません。
物語を通じて伝えられるメッセージに「自分を生きる」「自分の歌をうたう」「自分のためにうたう」ということがあります。
ヤスくんはどういう気持ちでこのメッセージをうけとっていたのでしょうか。
ヤスくんは最近のインタビューでも「自己表現ではなくて関ジャニ∞としての音楽」を奏でることに強いこだわりを持っている様子が伺えます。自分のやりたいことではなく、関ジャニ∞として必要なことをすればいいと語っています。逆に言えば自分のやりたいことを100%表現するのは苦手なのかもしれません。実際ヤスくんはインタビューでコージのことを「わがまま」と描写しています。
それでも稽古や本番でなんども「自分の歌をうたうこと」について語られ、いったいどう感じたのか。ウブで頑固なヤスくんなので、単に「そういう生き方もあるな」としか思わなかったかもしれません。でも、もしかしたら、なにか意識に変化があったりするかもしれない。いつかこの舞台で得たものによって「安田章大が安田章大のためにつくった歌」が聞けたりするかもしれない。単なるファンのエゴです。そうじゃなくても、自分と違う考えを毎日毎日聞くということが、せめて苦しみでなければいいなと思います。ちょっと重く考えすぎでしょうか。
そんなヤスくんだからこそ、この舞台の着地が「俺が俺と言う時は 俺とお前で俺だから」でよかったな、と思いました。これも都合の良い解釈ですが、俺=安田章大の周りには、お前=メンバーがいる。一人で全てを背負う必要がないことをきちんと示してくれて本当によかったです。*1
散々書いているように、コージがとてもヤスくんにぴったりに思えました。だから舞台の内容と安田章大の生きる世界を勝手にクロスオーバーさせてしまいました。邪道な見方で申し訳ない。でも、決してコージが安田章大に見えたわけではないのです。コージは出てきた時からコージだったし、表情も仕草もコージでした。
だからこそ、カーテンコールで安田章大に戻った瞬間に、彼が座長としてこの舞台を務め上げたことに改めて尊敬と感動を覚えました。
安田章大、素晴らしかったです、これからも、もっともっといろんなことに挑戦してほしい。安田章大ならもっといろんなことができるはずです。人知れず磨いてきた武器でたくさん勝ってほしい。この舞台がそのきっかけになればいいな、と思います。*2
「関ジャニ's エイターテインメント」にいってきました
行ったコンサートの感想はちょこちょこと書いているのですが、関ジャニ∞のコンサートの感想を書くのは2年ぶりですね。去年の冬ツアーもいろいろ思うことがあったんだと思うのですが、最後の最後でどう言葉にしていいのかわからず、結局諦めたのでした。今年は無事7人で完走できたし、本当に楽しいコンサートだったので、ちゃんとその気持ちを残しておこうと思います。
というものの、すでにいろいろ忘れかけているので(早い)、強く思ったことだけ。全部想像ですよ、あくまでも、念のため!
関ジャニ∞バンドの魅せ方の正解をみつけた
とーきょーほりっく象のろしの流れエモすぎ
— つな (@daaaaaaaa8) 2017年1月14日
今回のツアーで一番すきだったのが、最後のバンド演奏3曲です。
まず、Tokyo holic。なんだかかっこいいセッション曲としてシングルの特典DVDにはいっていたものが、こんなにグッとくる歌詞を添えて披露されるとは思っていませんでした。Tokyo holic、つまり東京中毒というわけですけども、デビュー10周年もすぎ、東京に拠点をうつしてからもかなりの年月が経ち、それこそお茶の間にも顔や名前や存在が浸透してきている今歌われる「I don't like you TOKYO」。シャウトしながら歌う姿は、彼らが東京で(そして芸能界で)闘ってきたのであろう姿とシンクロします。とくに亮ちゃんの「そんな上から見んなや こっちも必死なんじゃ」は、器用にいろいろなことをこなし、一時期は2グループに所属してバンバン活動していた彼が、今までは言わなかった言えなかった言葉なのかと思うと、余計に胸がつまります。
そして2曲目の象。メンバーと公私ともに仲が良い高橋優さん提供曲で、2年前のアルバム関ジャニズムに収録されています。当時から「バンドでやればめっちゃかっこいいはず」「難しそうだから無理かもしれないけれどいつかはバンドでやってほしい」という声は聞かれていた曲が、満を辞してのバンドお披露目。鎖に繋がれているサーカスの象になぞらえて、本当はもっと遠くまで行ける、まだまだやれるということを歌っています。「10年後またここで会おうよ その時は今よりずっと笑っていよう」という歌詞を聞いて、この人たちはこうやって、永遠の危うさを知りながら10年を積み重ねていくことを繰り返してきたし、繰り返していくんだろうなと思うとまた胸がつまります。もうとにかく胸がつまるんです。
そして最後がNOROSHI。今出ている中で一番最近のシングルで、生田斗真主演映画『土竜の唄』の主題歌ですが、こちらはシンプルに演奏がかっこいい。入りのスラップベースからキーボード、ギターのつなぎがとても好きです。Tokyo holic、象という2曲が直前にあることで、闘って、さらに高みを目指してきた人たちが「狼煙 高々とぶちあげろ」と、己を鼓舞しすすんでいく姿をよりリアルに見せつけられます。余裕ではなく、必死で、それでも自分たちの本当の力を信じて、生き様を見せつけてくる姿に胸がつまります。
もうとにかくこの3曲は胸がつまるんです。エモい、最強にエモい関ジャニ∞。このエモさが関ジャニ∞の魅力だし、そういう演出や物語の紡ぎ方はとてもうまいのです。*1
コンサートの終盤にバンド曲をするのは今までもよくあったし、自身を連想させる曲やストレートで泣ける歌詞を歌うこともよくあったのですが、今回はそれがさらにパワーアップしてより高度なパフォーマンスに昇華されたな、という気がしました。単なる歌詞の内容だけでなく、もっともっと訴えてくるものになっていると思いました。選曲もそうだし、顔の表情もそうだし、演奏する立ち姿もそうです。そして、それらを可能にしたのが「音楽技術」なんだと思いました。関ジャムというレギュラー番組が始まり、毎週のように、一流の人たちとセッションするようになってもうすぐ2年がたちます。素人目ですが彼らの音楽技術は向上して、安定しています。だからこそ、より深い表現が可能になっているのでしょう。プラスアルファの部分をのせられるようになっている。そのプラスアルファがバンドを飛躍的に魅力的なものにしています。ある意味魅せ方の正解を掴んだともいえるのではないかな。関ジャニ∞ついにその域に達したか!と思うと感慨深い。
きっとこれからももっといろいろな表情や演奏をみせてくれるのでしょうが、この2年弱の進化がとてもいい形でみれたのが今回のバンド3曲でした。
カメラアピールを覚えた渋谷すばるは最強
終始ニコニコしていた渋谷すばるさん。
トロッコの上でふわふわと手をふるだけでなく、カメラにむかってピースしたり、笑いかけたり、見つめたり、ウィンクしたり。10年ほど前のすばるさんは自分のしたいこととアイドル業との折り合いの付け方がうまくいってなさそうで、コンサートも楽しいのか楽しくないのかわからなかったし、それでも歌わなくちゃ生きてけなそうだったし、「今回のすばるは機嫌がいいだろうか」というのを気にしながらコンサートに入ってたりしたので、もうね、それがね、いまや!楽しそう!すばるさんが楽しそう!!っていうだけじゃなくてなんか手とかふってくれる!!!!天変地異!!!!!っていう感じです、いやまじで。
多分すばるくんは”アイドルを楽しみだした”と言うよりも””アイドルを楽しんでみよっかなブーム”の自分を見て思いのままに沸くヲタクを見てるのがおもしろい”って感じな気がしてる
— はしの (@HC8boy) 2017年1月13日
とても共感したツイート。渋谷すばる、アイドルを楽しんでみよっかなって思っている、すごい。そして、アイドルを楽しみだした渋谷すばるはとびきりかわいくてとびきりかっこよかったのです。痩せた横山裕の美しさにハッとするように、カメラアピールをする渋谷すばるのかっこよさかわいさはこの世のものとは思えませんでした。
これはきっと語り継がれると思うのですが、NOROSHIの「あら 控えめなのねガールズ」の箇所、重たい前髪から覗く左目で、こちらを見下しながらウィンクをするすばるさん。名古屋公演で初めて見て、私は腰が砕けたし、同行者も腰が砕けていたと思うし、モニターをみていたファンはみんな腰が砕けていました。歓声ではなく悲鳴があがっていました。味をしめたのか、ウィンクは回を追うごとに増え、でもそれがどれも本当にかっこよくて色気があって、何回見ても声をだしてしまって、そのことでさらにカメラアピールが増え、この良い循環はなんなんだろう…とぼーっとする頭で考えてみても、よくわからず、でも最高だなと思っていました。
アイドルがカメラをみて、かっこいいことやかわいいことをして、ファンが歓声をあげて、それによってアイドルが気持ちよくなるっていう関係性はとても健全ですよね。年月を経て、その関係性が成立したのはとても良いことだし、とてもおもしろいことだとも思います。
関ジャニ∞の皆様は、良くも悪くも渋谷すばるにひっぱられるところがあるので、この調子が維持されるのならば、他の人のカメラアピールも増えてくるのでは?とも思っています。関ジャニ∞のカメラアピールって「しない」か「かわいこぶる」かのどちらかであることが多いので、「かっこつける」が導入されたら、とても嬉しいし、きっと幅も広がるはず。ただ、いかんせん天邪鬼な方なので、次回以降どうなるかは未定ですが。
セトリではない意外性の表現
今回のツアーですが、最初にセトリを見た時は正直ちょっとがっかりしたのを覚えています。行くはずだった初日に行けなかったのですが、初日のセトリを見て、行けなかったことによるダメージが少ないかも、と思いました。というのも、久しぶりのアルバムなしツアーで、昔の曲やカップリングが披露されるのではないかと勝手に大きな期待を抱いていたのです。*2以前のコンサートでJr.時代の渋谷すばるを代表するような「愛してる 愛してない」が歌われたときの記憶があって、もしかしたらあの時と同じような体験ができるのでは?と勝手に胸を膨らませていたのです。でもセトリを見た段階ではそういったトキメキはありませんでした。こんなになんでもできるフォーマットなのに何もしないのはなぜ?!という憤りだけありました。そんなツアーが、最後はとても楽しく終わったのはいったいなぜだったか?
それはセトリの質以上に、各曲の質が高くていろいろな表情を持っていたからだと私は思いました。
ライブの質をあげる要素の一つにセトリがあって、それは世界観を構成するものだと思っているのですが、関ジャニ∞はここがあまりうまくないです。いや、ばちーんとハマるものもあるのですが*3、ライブやイベントの回数の多さからか、ファンの近くに行きたいという気持ちからなのか、とにかく焼き直しが多い印象です。同じ曲、同じ趣旨の組み方、基本的な流れ、いまいち設定を活かしきれていないな…と思うこともざらです。*4
でもその代わり、一つの曲をいろいろな形でみせることはとてもうまい。今回もアコースティックコーナーではいろいろな年代のいろいろな種類の曲をそれぞれアレンジして切なくセクシーに歌っていました。私は、こんないい曲だったんだと、改めてI to Uを発見しました。2015年に発売した「言ったじゃないか」をスカアレンジした「言ったじゃないスカ」は曲調もあいまってとても楽しかったです。まさか浮世踊りリビトがお手振り曲として登場するとは思わなかったけれど、関ジャニ∞はそうやって違う角度から楽曲を切り取ることをよくおこなっているなと改めて思いました。それは彼らのできることの幅が広いから、とも言えるのではないでしょうか。
で、関ジャニ∞の考える「意外性」っていうのはセトリや選曲という外側の部分ではなくて、曲の表現やアレンジといった内側の部分に現れてくるのではないかな、と。きっと今後もサプライズ選曲や昔の曲をやる!ってことはあまりないかわりに、今まで知らなかった形で、曲のいろいろな表情をみせてくるのじゃないかなと思っています。その手法ある意味とてもコスパが良い。昔にとらわれ過ぎてこともなくて、あらゆる人が楽しめる方法なのかもしれないです。単純にいろいろな面が見られるというのは飽きさせない手段のひとつでもあるし、今回はそれが特にうまく生きていて、ダレることもなくテンポよくみられた印象でした。
ま、本人らの感覚とオタクの感覚がいまいちずれているだけかもしれないですけどね!認知度とか、時代感覚とか、時の流れとか!*5理解はしたけれど納得はしきっていない部分でもあります。せっかくの冬のカップリング曲はぜひ冬ツアーでやってくれ!
「関ジャニ∞らしさ」とは
ここ何年か、関ジャニ∞はずっとこれを模索しているように思います。でもって帰ってくるところはいつも一緒で「全部」。
しかし関ジャニ∞さんここ数年「自分たちらしさ」を模索して、毎回「全部」という結論に至ってるのおもしろい
— つな (@daaaaaaaa8) 2017年1月9日
「全部」ってことは「なにもない」と言えてしまう可能性もあります。デビュー当時は東京(及び同世代のジャニーズ)に対するカウンターとしての存在だったのが、対抗する相手がいろいろな理由でいなくなったり形がかわったりして、でも嵐や先輩はぶつかっていくには大きさや距離が違い過ぎてたりして、自分たちを差別化するためのちょうどいい相手がいなくなってしまっているというのが個人的な印象でした。「大阪から出てきて、事務所から冷遇されてて」っていうおきまりのエピソードが嘘くさくなるくらいには関ジャニ∞は大きくなっている。当初とは違う立場でどう振る舞えばいいかがしっくりきていないように見えました。中堅としての自分たちのあり方を見つけられていないとも言えるかもしれません。だから毎年毎年「自分達らしさ」を探していて、で、結局「全部」という答えになってしまって、わかったようなわからないような、という時期が続いていたなぁと思います。
今回は変わらず「全部」なのですが、「全部」のレベルがあがっていて、結果としてかなりしっかりした「全部」になった、つまり、関ジャニ∞そのものがまたひとつ大きくなったな!と感じました。わかりやすい直線をのぼる道ではなく、すごろくのようにマス目をひとつひとつクリアしていく形ではなく、広く太くなっていくというやりかたの「大きくなり方」を提示してくれたのは、今後の活動に対する期待という点でもとても良かったです。
個人的嗜好からいえば、次はダンスの魅せ方・楽しみ方に気づいて、そこを強固なものにしてくれないかなーと思っているのですが、この度我らが安田章大さんがBlack of nightという見事なダンス曲を提供してくれたので、こちらも楽しみに待っていていいんじゃないの?という気もしています。
関ジャニ∞、まさに次のフェーズへの移行期で、ここ数年でどうなるかが決まるともいえるタイミングで、このコンサートをしてくれたのは本当によかったと思います。特別に新しいことをしなくても、これぞ関ジャニ∞というものがとてもいい形でアウトプットされたなーという感じ。派手さはないけれど、ここ数年のあれやこれやが綺麗に凝縮されて、まさに関ジャニ∞を体現するようなコンサートだったのではないでしょうか。数年揉み続けてきてよかったね。
思っていた以上に感想が長くなってしまったのですが、「楽しかった!終わるのが寂しい!!」と本当に素直に思えるコンサートだったなと思います。
とか言っていたら夏ツアーやるとかいいだしたので、えっ!ホンマ!?びっくり!!って感じなんですけど。
2017年いつもとは一味違う一年になりそうです。
とりあえずなぐりがきBEATのリリースが楽しみ!
*1:そして、たぶんそこが、ある種宗教的と言われる所以
*2:実際にどこかで言っていた気もする
*3:ぱっちとか十祭とか
*4:この辺りがうまいのがSMAP。いつかSMAPのようなコンサートを、と願わなくもない。あんな練って凝ってお金かけたコンサートはもうあまり見られないのかと思うと寂しい。ぜひあれにチャレンジするグループ出て来てほしい。ちなみに嵐、TOKIOらへんははいったことがないのでわからない
*5:オタク的には「最近」がメンバー的には「昔」だったり。オーラスでやったタコマイとか、ほんとついこの間やったばっかりだと思っていたのに、「懐かしいやろ〜〜」と言われて驚いた。懐かしいとは、Explosionとかサムライブルースとかを言うんだよ!