生配信は現場の代わりになり得るのか?

個人的な結論は、ならないよね〜〜〜〜なんですけど、なぜわたしがそう思ったかをつらつら残しておこうと思います。本当にただの感想なので、こうすればいいのでは?という提案はひとつもないです。ついでに、何かを否定する意図もないので、そこはご理解いただきたいです。まぁ、有事の際の史料はひとつでも多い方がいいじゃん?いつか、こんなこともあったよねと笑い合える日のために書きます。

 

この夏、私がみたジャニーズの配信はこちら。一部生じゃないものも含む。

在宅勤務も相まって、時間が合う限り幅広くチケットを買いました。計16公演、すべてとても楽しかったです。どの公演も1.5時間〜2時間に緩急がつけられていてショーとして純粋におもしろかったし、こんな状況でも楽しませよう励まそうとしてくれる気概もとても嬉しかった。公演の最後に「少しは元気になれましたでしょうか?」というアイドルの言葉が、コロナ禍で参っている心にすーっと染みて、気づけばグズグズ泣いていたことも1度や2度ではありません。エンタメを守り抜くというプライドにかっこいいなぁと惚れ惚れもしてました。単純に、緊張状態が続く中、知恵を絞って、気持ちを保ってパフォーマンスしてくれたこと、配信という場を用意してくれたことには、大変大変感謝しています。あと、こんなにいろんな人の公演をみるのは、実際のコンサートだと絶対無理だったから(これだけのチケット集めようと思ったら徳以外のものを積まなくてはいけないのでは)、それもよかったなぁと思います。

 

それでも、やっぱり、生配信はコンサートの代わりにはならないと感じました。

それはつまり、わたしが何をコンサートに求めているか、もっと言うと、何をコンサートだと認識しているのかを自覚することでした。

 

 

歌って踊る人をみること、ペンライトを振ること、うちわを持つこと、自分にとってコンサートとそうじゃない場をわけるのはなんなんだろーなとずっと思っていました。生配信とコンサートのわかりやすい違いって、自分の好きなタイミングで好きなものを見られない、見ている場所が会場でなく家などいろいろあるんですけど、例えば一人1台の定点カメラと引きの映像、ステージ横など複数のカメラを自由に切り替えられたらコンサートなのか?と言われると、やっぱり違うんじゃないかな。なんだろな、現場っていったいなんだろな〜〜〜を考え続けた夏も終わろうとしている今、はっきりと、「相互コミュニケーション」がコンサートを構成する一番重要な要素だと気づきました。コミュニケーションといっても、名前を叫んだり、お手振りをもらったりとかそういうわかりやすいものではなくて、なんとなく盛り上がっている"空気"、客席が息を飲む"音"、明らかに上がる"温度"など、ボディーランゲージにも満たないようなもので「共に場をつくっている感覚」がほしい。パフォーマンスに思わず出てしまったリアクション、リアクションに対して加熱するパフォーマンス、そういうステージと客席の相互のやり取りがコンサートにとって1番大事な要素だったんだ!と知覚しました。と、別界隈の友人に言ったら、「投げ銭があったらまだよかったのにね」と言われたのですが、なんだかそういうことではないんだよな。必ずしも可視化したいわけではなくて、あくまでも感じたい…というか。投げ銭したら場が盛り上がったり、本人たちのテンションが上がったりするのか、私は投げ銭文化に馴染みがなくあまりイメージがつきませんが、それはあまりに直接的すぎて、別の感情が沸き起こりそうな気がしてしまいます。コミュニケーションといえば、チャット機能がつかえる公演もあって、メンバーが高速で流れるファンのチャットの文字を拾おうとする姿もちらほら見たけど、うーん、やっぱりなんか違う。まぁなんにせよ、今の技術で、配信で空気感をつくるといったあやふやなことを叶えるのはかなり難しく、この一点をもってして、生配信はコンサートの代わりになり得ないという結論にたどり着きましたし、逆に場の持つ力を実感することにもなりました。

 

とはいえ、そんなことは本人たちも重々承知でしょう。HiHiJetsの猪狩くんは、「コンサートの代わりではなく配信という一つのコンテンツを成り立たせることを強く意識した」というようなことを言っていました。この聡明さ、しびれますね。実際HiHiJetsの生配信は思わずおかわりするくらいめちゃめちゃ良くて、映像でみることを計算しまくっていて、はぁ〜〜〜〜次世代ジャニーズかっけーな!!と拍手喝采でした。

だから、必ずしも生配信が悪いわけではないです。生配信という新しい武器の使い方を模索して昇華していくのはとても頼もしい。ただ、コンサートではない、それだけです。必ずしもコンサートがなくて開いた穴を埋めるものにはならない。だって違うものなんだもん。余談ですが、HiHi以外にも、配信を生かした演出だなと感じることはあったのですが、もしかしたら、どんどん配信に凝る、演出を作り込むことことが、さらに非コンサート感を強めることに繋がるかもしれないですね。この辺のバランス感はみんなうまそうですけどね。

 

で、じゃあコンサートではないものにどこまで熱狂できるだろ?と思うと、ねぇ、どうなんでしょうね…。私はそんなに現場ガッツではない(つもり)だけど、やっぱり一番コンサートが好きで、逆に言うとそれ以外のものは好きというより執着に近かったりするので、純粋に気持ちが昂るのはコンサートだけだったりする。けど、この辺は個人の気持ちの持ち用とか、関心の配分でなんとかなるかもしれない。ジャニーズに限らず、活動の中心を現場に寄せすぎだったなぁという反省はあります。趣味もリスクヘッジが大事な時代……。

 

ていうか、ぶっちゃけ、やっぱり生活に「ハレ」が足りなさすぎないですか?公演が決まった時からワクワクして、当落に落ち込んで、疲弊して、なんだかんだでチケットを確保して、着ていく服を買って、交通手段やホテルを手配して、そのために仕事乗り切って、当日は気合入れて化粧して、会場ついてグッズを買って、買うつもりなかったものも追加しちゃって、友達と待ち合わせして、座席に一喜一憂して、なんとなく喋ってたら会場が暗転して、ペンライトがキラキラしてて、歓声が聞こえて、好きな人が最高のパフォーマンスして、それなのに終わってからセトリに文句言って、でもやっぱり大好きだなと感じる、一連全てが非日常、いわゆる「ハレ」。完全に「ハレ」によって生かされていた者からすると、ぬるっとした日常に耐えられなくて、発狂しそうです。ハレを渇望しすぎて、家族で手巻き寿司パーティー開催しちゃったもん。パーティーという文字に惑わされてる。で、生配信は日常との距離が近すぎる。仕方ないけど、わかってるけど。19時半に公演見終わって、近所のマックスバリュに買い物にいくむなしさ…はぁ、なんでこんなことになっちゃったんだろとため息をついても仕方ないことはわかってるんですけどね!くそ!!!

 

日常と地続きにならざるを得ない点も含めて、やっぱり配信だけでは生きていけんのよ…と嘆く毎日を送ってしまっています。配信も楽しいんだけどさ。

 

次に気になるのは、ウィズコロナのコンサートをコンサートだと感じられるのか?ですね。双眼鏡も持てない、声も出せない、視界は曇ってる、人は半分…っていう場面で、同じように場を作る感覚をもてるのでしょうか。りとかんちゃんのzeppはどうだったのかな。久しぶりの現場に最初は感激するでしょうが、だんだん、やっぱりいつものコンサートがみたいよ…とメソメソする未来は容易に想像できてしまいます(ついでに、それでもコンサートができるだけマシと自分を慰める未来も想像できる)。こればっかりは仕方ないのでうまく適応していくしかないんだけど。そもそもウィズコロナコンサートですらいつ開催できるのやら?という状況だと思うと、ほんとに、やるせなさがすごいです。

 

仕事も環境もまだ恵まれてる方だと思うんだけど、3月頃からぜんぜん前向きになれなくて、励ましてくれてるジャニーズの皆様にも申し訳ないし、ブログもこんな感じになってしまいました。嘆いたけど、そんな中でも、配信に切り替わったコンサート群にはとても期待してます。どの範囲への配信になるかは未定ですが、普段チケットをとらない、とれない人たちにも見てもらえるというのが配信の強みだと思うので、Sexy Zoneのコンサートもたくさんの人に見てもらえるといいなぁと思っています。Sexy Zoneのコンサートは、ファンを増やす力がある!POP STEPがなくなってしまわずによかったーの気持ちもあります。最高アルバムのコンサートが失われるのは人類にとって大きな損失ですよ。だからまぁ、それなりに元気ではあるのですが、やっぱり早く現場に行きたい。引き続き粛々と Wash your handsを続けていきます。

 

ちなみに、アーカイブについては、あったらリアルタイムで見る優先度は絶対下がるから、生感をだしたくて無くしたいという気持ちは十分理解できるものの、電波やその他もろもろで止まることもあるんだから、完全にナシというのはリスク高すぎだろ〜〜〜って思ってます。アーカイブするにもお金がかかる理論はわかりますが、アーカイブあるなら買う層もいると思うので、そこは効果試算して比べてみないとなんとも言えないですね。すでに闇取引は横行してるし、それなら数日でもアーカイブ出せば?と思っちゃう。どちらにせよ、コンサートにはなり得ないのだから、生感はいっそ捨ててもいいのでは派。コンサートなら無理して有給とっても、配信のために仕事調整して休むか?と言われると、微妙な場合も多いことからも、やっぱり配信とコンサートは似て非なるものなんだよ。これも仕方なし。

 

 

総括すると、いろいろいい感じにいってくれ!でしかない。もはや祈りに近い気持ちになってきているんですけど、いい加減、うまく折り合いをつけなきゃなぁと思っている間に8月も終わってしまいました。これからどうなるのかな〜〜〜いい感じにうまいこといってくれればいいのにな〜〜〜〜!!!!

 

 

最後に、配信を見るときのTipsです。

早めにチケットを買う!早めに入場する!FireTVStickで見る時はAmazon Silkが安定しやすい(気がする)!代替手段としてPCやスマホも用意しておく!1アカウント2台まで接続可能!ネット環境弱かったら、ネカフェなどにいく!もしくはいっそのこと家のネット工事してもいいと思う!画質は最高で見たいけど、止まるかどうかハラハラする!やっぱり自担はかわいい!以上!